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太陽光発電の利点

海外メーカーの場合はカントリーリスクの問題もあります。
例えば、先に紹介した中国のサンテックは〃国策企業“であるため、もし今後の国の体制に変化があれば企業として存続しているかどうかはわかりません。
海外メーカーの製品を導入検討するのであれば、こうしたリスクも十分に考慮しておく必要があります。

とはいえ、とにかく早く元を取ることを優先するようなケースでは、海外メーカーの選択もいいでしょう。補償面での心配はあるものの、今後、国内メーカーの太陽電池よりもトータルで半額になるようであれば導入してもよいのではないか、というのが個人的な意見です。

国内メーカーの太陽電池でも現状では10年前後か十数年で元が取れる時代です。初期費用が半額で済むなら、5年や6年で元が取れてしまうことになります。これは太陽光発電の長所や短所ともとれます。

また、5〜6年経って償却のめどがついたとき、実際の発電量や機器の安定具合など諸々を検証してみて、その後のプランを考え直すこともできます。よければ使い続ければいいでしょうし、増設して発電量を増やすという判断もあるでしょう。逆にダ メならダメで利益が少し出たところで他のメーカーに買い換えるといった判断もあるかもしれません。

そのほか、米国のファーストソーラーという企業も太陽電池の生産量が多く、メーカーとしては有名です。単価も安いのですが、モジュールの原料に日本では規制の厳しいカドミウムを使っている点から国内の普及は難しい状況です。
日本製または海外製を選ぶにしろ、アフターケアの良し悪しや、10年後、15年後を最初から見すえたうえでプランを立てていくことが理想です。

太陽電池の性能

太陽電池の基礎的な評価は、電流1余宅圧測定かいます。この測定からは、太陽電池の最も重要な特ある変換効率が求められ、太陽電池の良し悪しは流が本的にこの変換効率で判断されます。
1余宅圧測定は太陽電池の表面と裏面の電極圧源を入れた回路をつなげて行います。この回路は、測定のための電圧計と電流計が設置されています。実際の測定では、太陽電池に擬似太陽光を当の時の電流値と電圧値を電圧源の電圧を変えなが計測します
擬似太陽光は、キセノンンプなどの光源で作った擬似的な太陽光のこと通常の太陽電池測定には、強さの擬似太陽使用されます。また、太陽電池特性は温度によって変わるため、測定は一般に標準条件で行われます。
太陽電池の電流や電圧特性は、通常は四角形に近い形を示します。特に電圧が0Vの時の電流は短絡電流と呼ばれ、太陽電池に電ていない時の電圧を開放電圧といいます。

太陽電池から取り出される電力は電流と電圧を掛ることで求められ、最適動作点で発生した電力がそ太陽電池の最大出力になります。太陽電池の変換効はこの最大出力を入射光強度で割った値で示してす。例えば、変換効率30%の太陽電池では、入光の50%が電力として取り出されます射

太陽電池の特性

太陽電池特性は使用する半導体材料のバンドギャップによって大きく変化します。ここでは、このバンドギャップを半導体原子の電子状態から考えてみます。
最も簡単な電子構造を持つ水素原子では、原子核の周りに電子1個が存在し、この電子はある決まったエネルギーを持つ電子軌道上にあります。2個の水素原子が結合すると水素分子(比)になりますが、この水素分子では合計2個の電子をお互いに共有して安定な結合(共有結合)が作られます。この場合、水素原子の電子軌道は結合性軌道と反結合性軌道に分裂し、2個の電子が水素原子のエネルギーよりも低い結合性軌道に入ることでエネルギー的に安定化します。
一方、シリコン原子には合計で叫個の電子がありますが、一番外側の軌道上にある4個の電子(価電子)が最も重要になります。この4個の電子は、3s・3pと呼ばれる2つの電子軌道に2個ずつ入っています。シリコン原子によりシリコン結晶を形成すると、水素分子の時と同じように、シリコン原子の4つの電子はお互いに共有され、4つの安定な共有結合ができます。しかし、半導体では非常に多くの原子が電子を共有するため、それぞれの軌道は圭なり合い、帯(バンド)が形成
されます。その結果できるのが、価電子帯、禁制帯、伝導帯です。水素分子の電子状態と比較すると、価電子帯と伝導帯は、それぞれ結合性軌道と反結合性軌道に対応することがわかります。

半導体のバンドギャップは禁制帯の幅を示し、水素分子では結合性と反結合性軌道の分裂幅に相当します。つまり、半導体のバンドギャップは、原子がお互いに結合し、安定化する時にできるエネルギー的な飛びで、構成原子の電子状態から決定される材料固有の値です。

電気の秘密

太陽電池に光を当てると、外部回路には電流が流れ、同時に電圧も発生します。この現象は半導体のバンド図から理解することができます。半導体のバンド図は、価電子帯、禁制帯、伝導帯により示されます。p型半導体には多くの正孔が存在
し、価電子帯には電子の抜けた穴が多くあります。|方、n型半導体では不純物から放出された多数の電子が伝導帯に存在しています。

バンド図は電子のエネルギー状態を示しており、電子はエネルギーの低い軌道から順につまっていきます。この電子がつまっている高さ(エネルギー)をフエルミレベル言)と呼びます。半導体p層には多数の正孔が存在するため、酢は価電子帯の近くにあり、逆に、層では酢は伝導帯の近くにあります。さらに不純物を入れていないi層では、酢は禁制帯のちょうど真ん中にあります。
ここで、pn接合を形成し、p層.n層を外部回路により短絡(ショート)させた場合を考えましょう。この時には、p層.n層の酢は一致し、pn接合部には帯(バンド)が曲がった領域ができます。この部分が、pn接合部の正負の電荷により形成される内部電界を表しています。

光照射によってできた電子と正孔は、この内部電界によりそれぞれ、層とp層の方へ移動し、電子は外部回路を通ってp層の正孔と再結合します。そのため、太陽電池に光を当てると、回路内には短絡電流と呼ばれる電流が流れます。

一方、外部回路をつなげず開放にすると、光により生じた電子と正孔はそれぞれ、層.p層内に蓄積され、開放電圧と呼ばれる電圧が発生します。この場合、pn層の酢の差が開放電圧に相当します。通常の太陽電池では、外部回路に負荷(抵抗)を入れることによって、電流と電圧を同時に取り出しています。

太陽電池の基本的なしくみとメリットデメリット

p型半導体と、型半導体を接触させると、その接合部には正の電荷と負の電荷を持つ2つの層が形成され、これらの層により半導体内部に電界が発生します。この内部電界が太陽電池の最も重要な部分です。
もしこの内部電界がないと、光を当てても電気を作ることはできず、太陽電池として機能しません。この内部電界がどのようにして形成され、どんな役割を持っているのかを考えてみましょう。

まずp型半導体では、半導体中の不純物原子は室温で負にイオン化して、不純物原子と同じ数だけ正孔が存在します。|方、n型半導体の場合には、不純物原子は正にイオン化し、半導体中には多くの電子がいます。そして、p型.n型半導体中の正孔と電子は、それぞれの半導体内を自由に動き回っています。このp型。n型半導体を接触させpn接合を形成すると、p型半導体の正孔は、型領域へ、逆に、型半導体の電子はp型の方へ移動し始めます。しかし、もともと正孔は電子が抜けてできる穴のようなものなので、もし正孔が電子と衝突すると、電子と正孔はエネルギーを放出して消滅します。これは、光によって電子と正孔ができる時のちょうど逆のことで、この電子と正孔が消滅する現象を再結合と呼びます。電子と正孔の再結合はpn接合領域で最も強く起こり、結果としてpn接合付近には正電荷と負電荷を持つ層が形成されます。太陽電池の内部電界は、この2つの層により発生します。この電界層が形成されると、正孔と電子はpn接合部の正負の電荷によって追い返され、それぞれ反対側には拡散できなくなります。

pn接合部に生じた内部電界は通常の電池に似た働きをします。特に太陽電池では、光によって生じた電子と正孔は接合部の正負の電荷により引き寄せられ、最終的に電流となって太陽電池から流れ出します。これが太陽電池の最も基本的なしくみです。