太陽電池の特性

太陽電池特性は使用する半導体材料のバンドギャップによって大きく変化します。ここでは、このバンドギャップを半導体原子の電子状態から考えてみます。
最も簡単な電子構造を持つ水素原子では、原子核の周りに電子1個が存在し、この電子はある決まったエネルギーを持つ電子軌道上にあります。2個の水素原子が結合すると水素分子(比)になりますが、この水素分子では合計2個の電子をお互いに共有して安定な結合(共有結合)が作られます。この場合、水素原子の電子軌道は結合性軌道と反結合性軌道に分裂し、2個の電子が水素原子のエネルギーよりも低い結合性軌道に入ることでエネルギー的に安定化します。
一方、シリコン原子には合計で叫個の電子がありますが、一番外側の軌道上にある4個の電子(価電子)が最も重要になります。この4個の電子は、3s・3pと呼ばれる2つの電子軌道に2個ずつ入っています。シリコン原子によりシリコン結晶を形成すると、水素分子の時と同じように、シリコン原子の4つの電子はお互いに共有され、4つの安定な共有結合ができます。しかし、半導体では非常に多くの原子が電子を共有するため、それぞれの軌道は圭なり合い、帯(バンド)が形成
されます。その結果できるのが、価電子帯、禁制帯、伝導帯です。水素分子の電子状態と比較すると、価電子帯と伝導帯は、それぞれ結合性軌道と反結合性軌道に対応することがわかります。

半導体のバンドギャップは禁制帯の幅を示し、水素分子では結合性と反結合性軌道の分裂幅に相当します。つまり、半導体のバンドギャップは、原子がお互いに結合し、安定化する時にできるエネルギー的な飛びで、構成原子の電子状態から決定される材料固有の値です。

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